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京都府立大学 知事対談2025(講演パート)
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Key takeaways
京都府立大学「知事対談2025(講演パート)」要約
1) 西脇知事の主張:京都の魅力再設計と「暖かい京都」の実現
- 人口減少は国の最大の構造課題であり、京都では単なる出生率の問題ではなく、地域の人口・産業・暮らしの基盤が絡む「深刻な変化」と捉えている。
- 気候変動・国際情勢・技術の不確実性などにより、予測しづらい時代になっているため、京都の方針も見直す必要があると述べた。
- 京都の観光・魅力は「オーバーツーリズム対策」ではなく、再定義すべきだと強調した。
- 自然(3つの山・鴨川など)、文化、医など多様な要素が重なって京都の価値になっている。
- 観光客だけでなく、研究者・文化人・ビジネス関係者など、多様な人が来る現実を踏まえ、「何が人を惹きつけるのか」を選び直す必要がある、という考え。
- 経済団体・京都の未来戦略にも触れ、「人口減少を見据えると今がラストチャンス」という問題意識で取り組みを進める姿勢を示した。
- 基本方針は「暖かい京都」。過去の選挙公約(安心・夢の実現・ぬくもり)に紐づけ、歴史的転換点として「誰もがワクワクする都市」づくりを進めるとした。
- 安全・安心
- コミュニティケアの構築
- 医療費(診療報酬)と高齢化による収支悪化の課題
- 災害対策(情報・防災の統合、避難所環境改善など)
- 育てる京都(少子化対策)
- 子どもを「産む前」だけでなく、すでに生まれた子どもの幸福まで含める
- 4つの柱で支える(全20事業の枠組み)
- 安全・安心
2) 京都の少子化対策:子育て支援+働き方+保育・マッチング
西脇知事は少子化対策について、以下の政策例を具体的に紹介した。
- 子どもが主役の体験型施策(「京都版シティズンシップ」的な取り組み)
- ドイツの仕組みを参考にしつつ、京都版では高校・大学生も企画段階から関わり、子どもとの交流を増やす。
- 子どもが「市長」を選ぶ等を通じて、社会性や当事者意識を育てる。
- プレコンセプション教育
- 妊娠・出産への科学的理解、ライフプラン、健康管理を含む。
- 高校の授業で実施しており、すでに7年間継続している。
- 子育てしやすい職場づくり
- 宣言企業を増やす等の取り組み。
- 長時間労働や制度の壁だけでなく、人手不足やテレワークの普及も追い風となり、企業側の対応が進んでいると説明。
- マッチング支援(イベント型・AI活用など)
- 行政的な「仲介」に留まらず、趣味・観光・スポーツ観戦・寺社など体験型へ拡張。
- AI導入で登録・参加が大きく増えたという。
- 親が家庭にいても利用できる保育制度(「こども誰でもOK」)
- 2026年度に本格実施予定。
- 専業主婦(夫)なども含め、親の孤立を減らし、育児環境・相談・ネットワークを作ることを目的とする。
- 人材育成・教育施策
- 探究学習の成果発表を広域で行う取り組み。
- 「留学型」の仕組み(成績より個人の経験・体験重視)を、企業・自治体連携で実装予定(2026年度開始予定)。
3) 西脇知事:産業・文化でも「今の危機」を意識
- 産業政策
- 反応力産業(反応装置・関連領域)など、京都の技術の底を支える領域を再編する考え。
- スタートアップ支援
- 学生起業や明治期起源などの文脈を踏まえ、IVS等のイベント継続を通じて新産業を作る。
- 伝統産業・担い手の高齢化
- 織物など「担い手が高齢化して継承が危うい」分野があるとして、京都の魅力を「選び直して守る」必要を訴えた。
- 文化政策
- 文化庁の京都移転を踏まえ、食・工芸・GIなど既存の枠組みが進む一方で、近年注目される時代劇(映像技術・制作技術)の文化財登録に向けた動きを説明。
4) 正義(松田)教授の主張:人口減少は「地域別設計」が必要で、働き方改革が核心
- 西脇知事の話を受けつつ、京都の伝統の深さを評価しながらも、「継承できない部分が近い将来出る」という危機感に触れた。
- 人口減少は平均では解けない
- どの都道府県でも同じ対策を当てるのではなく、地域ごとの条件・要因の違いを踏まえた政策設計が必要だと主張。
- 人口減少の経済・社会影響
- 若年層から減るため、戦争や感染症とは違う形で進行し、高齢化とともに市場規模も縮む。
- 高齢中心の地域では、都市計画も「歩いて暮らせる街」などへの転換が必要。
- 海外から見た日本のリスク
- 海外投資家も日本のリスクとして人口減少を挙げており、AIで生産性を高めてもすべてを解決できるわけではない、という見立てが紹介された。
- 少子化対策の捉え方:支援だけでなく「働き方・雇用」まで
- これまでの中心は子育て支援(給付や教育・住宅など)だったが、今後は特に
- 就労・雇用改革(育休・父親の関与・長時間労働・男女格差など)
- 正規/非正規の構造、長時間勤務の規範、復職困難など
- に手を入れる必要があるとした。
- これまでの中心は子育て支援(給付や教育・住宅など)だったが、今後は特に
- 「L字(LG曲線)」の説明
- 育児期に就業参加が落ちる構造(M字・L字の議論)について、制度整備で改善は進むものの、中小・小規模事業者では非正規雇用や不安定就労が残るという現実を指摘。
- 「非正規」「正規」といったラベル自体を残すのではなく、実態を変える政策が必要だと述べた。
- 職場の心理的障壁への処方箋
- 育休制度があっても、代替要員や周囲の負担が理由で取得しにくい。
- 対策として、育休を取る同僚の周囲にコスト補助を出す仕組みが有効になり得る、という企業事例に言及。
- 若者の声・都市(東京)の役割
- 若い世代(特に女性)にとって、東京は親族など周囲の干渉から距離を取れる心理的避難場所のように働いているという視点。
- 一方で、農村側の価値観・家族規範の変化が必要であり、家族の「自己責任」負担感が過度に強い現状も論点にした。
- 結論
- 少子化対策は財源規模だけでなく、支出の質(無駄の削減・使い方の改革)や、世代間で社会を分断しない設計が必要。
- 最終的には、若者の実態を理解し、政治が現実をどう伝え・反映するかが重要だと締めくくった。
提出された講演者・登壇者(または発言者)
- 西脇隆俊(京都府知事)
- 松田(教授)(京都府立大学の教授として紹介された人物。講演者として「Professor Matsuda / Masuda」として登場)
- 京都府立大学の学長(冒頭で謝意を述べる主体として言及)
- 増田(教授)(字幕上は「Professor Masuda」とされ、発言者として登壇している人物。上記「松田(教授)」と同一人物の可能性が高い)